やることは様々あれども、この時期に八戸にいてこれを見なければ南部駒に後足で蹴られます。
豊年祭「えんぶり」!
 
毎夏やませで飢饉を経験したという八戸。
芽吹く前のこの時期に、田の神を目覚めさせる為の舞です。
夏の「三社大祭」と比べてかなり地味なお祭りですが、そのおかげか、いまだに”神事”としての祭りの性質が色濃く残っている気がします。

今回は初めて、更上閣という、国の有形文化財にも指定されている昔のお大尽のお屋敷にて、「お庭えんぶり」と呼ばれる焚き木舞(?)を見せていただきました!
きちんと通して観たのなんて、小学生以来だわ…。

 

更上閣、以前父のバーがあった場所のすぐ隣なのに、たぶん初めて入りました(^▽^;
歴史ある古い日本家屋。そこの広いお庭が舞台です。
氷の灯篭が、「氷の都八戸」を演出しておりましたよ。

     

八戸市内に30組以上あるというえんぶり組。
そのうちの
ふた組のえんぶり組がそれぞれの舞を披露。

ひと組目は、大人の舞手(太夫)による「ながえんぶり」。
そして最後にはすでにこの組にしか残っていないという演目を披露。
太夫たちに神を降ろし、その神に酒を勧めて豊作を約束してもらう、という舞。
神が太夫から離れたあとの、厳粛な空気から一斉に土着の雰囲気に変わるところが好きでした。
この演目が他の組になくなってしまったというのは残念でなりません。復活希望!
子供達による祝舞もとっても可愛かった♪
  

ふた組目は、司会者さんが「ジャニーズえんぶり」と称して笑いが会場を包みましたが、中・高校生と、小学生たちによる3名ずつふた組の太夫たちが激しい舞を見せるのが特徴。ひと組目と違って早い動きでお互いの烏帽子をかすめるような舞。この動きは「どうさいえんぶり」というそうです。
そして、「恵比寿舞」を舞った男の子がサイコーでした!仕草といい台詞といい、本当にコミカルで、観客を完全に魅了してましたね。
ここの組はもうひとりのソロ、「松の舞」の男の子も素晴らしく、動きの意味もちゃんと掴んでいるし、なにより古語のセリフをちゃんと自分のものにしてるんです!単なる暗記ではなく、こちらにちゃんと語りかけてくる。
指導した先輩がきっとエンターテイナーなのだろうな、と思いました(笑)

   
詳しくは八戸市公式サイトのえんぶりページで!
それと、ある番組で特集されたムービーがYouTubeにありました。
八戸中心街のあちこちで舞われている様子がよくわかります。
(高画質に設定して見てね)


振舞われたせんべい汁と甘酒!
めっちゃ美味しかったです!お燗された日本酒「男山」も頂いちゃった☆
ホッカイロとひざ掛けもついてて、寒いけどあったかい会場でした。
司会者さんが優しそうなおじさんだったのですが、ベテランナレーターさん!たぶん青森のテレビCMでよく聞く声!
味のある優しい声と、本格的な訛りを織り交ぜてのトークは、とっても勉強になりました。

  

残念ながら本日まででしたが、来年のえんぶりはもっと宣伝できるといいな。
んもう、都内の駅に貼るえんぶりポスター、ワタシも作るっ!!!www